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「馬鈴しょ」という言葉を聞いたことがありますか?農業業界や食品業界では、じゃがいものことを「馬鈴しょ」と呼びます。北海道は馬鈴しょの生産量が日本一!皆さんも、普段の食卓で北海道産を口にすることが多いと思います。
今回は、そんな北海道産馬鈴しょの魅力をホクレン玉ねぎ馬鈴しょ課の三和がお伝えします。
ホクレン農業協同組合連合会
種苗園芸部 玉ねぎ馬鈴しょ課
三和 輝一
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7月から出荷スタート!北海道産馬鈴しょ
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北海道の馬鈴しょ生産は、本州より1ヶ月遅い4月〜5月の種馬鈴しょの植え付けから始まり、その約3〜4ヶ月後に収穫期を迎えます。
馬鈴しょは一年中小売店で販売されていますが、これは全国各産地が出荷をリレーすることで実現されています。北海道産は7月中旬から出荷を開始し、ピークは9月〜10月。その後貯蔵しながら、翌年の4月末頃まで皆さんの食卓に届きます。
北海道産馬鈴しょができるまで
1個の種馬鈴しょが生長し、5〜10個程度の馬鈴しょがつくられます。生長には適度な温度と水が必要で、病害虫を防ぐための防除作業や、馬鈴しょに日光が当たり緑化するのを防ぐための土寄せ作業(培土)等が行われます。
茎と葉が黄色くなると収穫期を迎えますが、ここに至るまで様々な苦労があります。生産地の京極(きょうごく)町を訪問し、生産者の森さんとJAようていの加藤さんにお話しを伺いました。
ハーベスターを使った収穫の様子と生産者の森さん
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Q1.馬鈴しょ生産でどのような苦労がありますか?
JAようてい食用馬鈴薯生産組合 森 和也さん
馬鈴しょ生産で一番手間がかかるのは収穫作業です。ひとつひとつ手作業で選別するので、たくさんの時間と人手が必要です。作業終了までに1ヶ月近くかかるんですよ。最近は異常気象による極端な雨や干ばつなど、常に注意が必要。病害虫被害が出ないよう、予防対策にも苦労します。
JAようてい 営農推進課 加藤 拓未さん
適度な気温と雨が降る穏やかな気候が望ましいのですが、自然には勝てないです。生産者に天候を考慮したうえで、病害虫の予防に関する情報発信をしても、今年のように雨が多いと結局は被害が出てしまい、悔しい思いをしています。
Q2.消費者の皆さまに向けてメッセージをお願いします。
森さん:常に前年作より高収量・高品質を目指し、より良いものを消費者の元へ届けたい思いで生産しています。物価の上昇で農業生産現場も大変苦しい状況ですが、皆さんにより多く手に取っていただき、おいしく食べていただくことが私たちの励みになります。
加藤さん:労働力不足で生産者は苦労しています。生産者の減少も悩みの一つです。ぜひ、たくさん馬鈴しょを食べて、産地の応援をお願いします!私たちも消費者の期待に応えられる馬鈴しょの生産を支えていきます。
品種で決まる!おススメ馬鈴しょ料理
コロッケ、肉じゃが、フライドポテトなど、馬鈴しょ料理はたくさんありますが、その料理に適した馬鈴しょの品種で作ると、さらにおいしく食べることができます。ぜひ品種と特徴を覚えて、たくさんの北海道産馬鈴しょをおいしく召し上がってください。
〇品種の特徴とよく合う料理
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「じゃがい問題研究所」公式ウェブサイトでは、いろいろなレシピをご紹介しています。
じゃがいもに関する情報を発信していますので、ぜひご覧ください!