2021
06.29

発見+PLUS

その魅力にもうメロメロ!?
おいしい北海道産メロン

ホクレン農業協同組合連合会 旭川支所青果課 三谷 祐哉

  • 夏のくだものの代表といえば「メロン」。
    北海道は全国でも屈指のメロンの産地でもあるんです。
    産地だからこそ知っているメロンのおいしさ、食べ方など、今回はホクレン旭川支所青果課の三谷よりご説明いたします。

    ホクレン農業協同組合連合会
    旭川支所青果課
    三谷 祐哉

  • 三谷 祐哉さん

Q.北海道産のメロンはなぜ高品質でおいしいの?

  • 光合成イメージ
  • おいしいメロンは、最大のうま味成分である糖分をたくさん蓄えています。その糖分を効率的に蓄えるには、昼夜の温度差が大きいことが重要なんです。植物は、昼間に二酸化炭素を吸収して糖分やでん粉をつくり、葉に蓄え、反対に夜は、葉に蓄えた糖分などを使って“呼吸”をしながら育ちます。この呼吸は、夜が高温になるとさかんに行われるため、昼間に蓄えた糖分やでん粉が大量に消費されてしまいます。

  • 北海道メロンイメージ 切り身
  • しかしながら、北海道では、昼間は高温となっても、夜は涼しくなることが多く、植物の呼吸が抑制されることから、糖分やでん粉の消費が抑えられ、効率よく蓄えられます。北海道のメロンは昼夜の温度差によって、効率よくたくさんの糖分を蓄えることができるので甘くおいしいメロンになるんです。
    また、北海道の夏は湿度が低いため、メロンの病害発生が少なく、農薬使用量を少なくすることができます。安心安全も北海道メロンの魅力の一つです!

Q.メロンの網目はどうしてできるの?

  • メロンの網目
  • メロンは花が咲き終わり、果実ができたばかりのころは、網目(ネット)はなく、ツルツルの状態です。では皆さん、メロンの網目はどうやってできるかご存じでしょうか?
    メロンは、果実が大きくなっていくにつれて、外側の皮の方が先に硬くなります。しかし、内側の実の方はまだ柔らかく伸びようとするので、内側からの圧力に耐えきれなくなって皮の表面にヒビ(=キズ)が入ります。
    このキズを直そうと皮の表面に「かさぶた」ができ、それが盛り上がったものがネットで、美しい網目模様として現れるのです。
    良いメロンを選ぶコツとして、果実の型がよく比較的大果で、網目の密度も高く、盛り上がっているものを選んでみてください!

Q.メロンの美味しい食べ方を教えて!

果実には「適切な収穫時期」と「食べごろ」が異なり、特にメロンでは顕著で、収穫直後ではおいしく食べられません。
品種にもよりますが、収穫後4〜6日の追熟後に食べるのがよいと言われています。

〇おいしく食べるコツ

・メロンは追熟することにより香りと甘みが増すので、冷蔵庫ではなく、常温で保存しましょう。
・食べごろの目安は、香りが出てきて、ツルがしおれてきたら。
・また、お尻部分にやわらかい感じが出てきたら熟してきたサイン。それ以上経過すると熟れすぎてしまいます。
・食べる3〜4時間前に冷蔵庫に入れましょう。冷やしすぎると甘みの感じ方が鈍くなります。

JAふらの産メロンについて

  • JAふらのエリアの風景

    JAふらの管内の風景

  • 私が担当するエリアに「JAふらの」があります。JAふらのは北海道内でも有数のメロン産地ですが、令和3年3月頭に大雪に見舞われ、メロンを定植する予定だったハウスが雪の重みでつぶれてしまう被害が200棟以上発生してしまいました。

  • 雪により倒壊したハウス

    多くのハウスが
    被害を受けました。

  • 予定通りの定植ができない等、多くの困難に直面はしましたが、消費者の皆様に今年もふらのメロンを味わっていただきたい一心で生産に取り組み、本年もおいしいメロンがたくさんできました!ぜひ一度ご賞味いただければ嬉しいです!

  • おいしいふらのメロン

    おいしいふらのメロンが
    たくさんできました

  • JAふらの産メロンをはじめ、北海道内にはおいしいメロンがたくさんございます。
    ぜひおいしい北海道産メロンをこの夏に召し上がってみてください!