2021
03.22

発見+PLUS

砂糖の効果や品質管理は「甘く」ない!?

ホクレン農業協同組合連合会 砂糖販売部 砂糖類販売課 濁沼 大貴

  • 料理には欠かせない調味料である「砂糖」。
    ご家庭の料理で使われているのはもちろん、お菓子や加工食品、飲料など、さまざまな食品にも使用されています。
    あらゆる場面で活躍する「砂糖」について、今回はホクレン砂糖類販売課の濁沼よりご説明いたします。

    ホクレン農業協同組合連合会
    砂糖販売部 砂糖類販売課
    濁沼 大貴

Q.砂糖はなにからできているの?

  • 砂糖の原材料には「さとうきび」と「てん菜」があります。
    さとうきびはブラジル、インド、オーストラリア、タイなどの温暖な地域で栽培されています。一方てん菜は、ヨーロッパ、中国などの寒冷な地域で栽培されています。
    日本では、さとうきびは鹿児島県と沖縄県などで栽培され、てん菜は北海道のみでの生産となっています。

Q.砂糖の種類はどんなものがあるの?

  • 砂糖には大きく分け2つの種類があります。
    一つは「分蜜糖」。皆さんが砂糖と聞いて想像する上白糖、グラニュ糖、三温糖、ざらめなどがこれにあたります。分蜜糖は原料を煮詰め、結晶だけを取り出したもの。結晶にしたあと、糖蜜を分離するので分蜜糖といいます。
    もう一つはてんさい糖や黒糖などの「含蜜糖」。これは、ミネラルなどを豊富に含む糖蜜を結晶と分離せず結晶化したもの。糖蜜を含んでいることから含蜜糖といいます。

Q.砂糖の効果が知りたい!

  • 日常で何気なく使用している砂糖ですが、実はいろいろな効果があるんです。

    1 肉・魚のくさみを和らげる(砂糖の保水効果によりにおい成分の揮発を防ぎます。)
    2 照り・つやがよくなる(砂糖の成分が、アミノ酸の集合体であるタンパク質と反応するメイラード反応によって、調理食材の色がよくなります。)
    3 味が付きやすくなる(砂糖が食べ物を柔らかくし、味が付きやすくなります。)
    4 腐るのを防ぐ(食品の水分をかかえこみ、離さない効果がありカビや細菌の増殖を抑えます。)

    ぜひ、これらの効果を意識して調理してみてください。

北海道産100%!安心安全な砂糖の豆知識

最後に、砂糖の豆知識について少しだけお話しいたします。

1. 賞味期限の表示がない
食塩や氷などと同じように、腐敗や品質劣化の極めて少ない食品として、賞味期限を表示しなくてもよい食品として認められています。保存の際は高温多湿を避け、常温での保管をしてください。
2. 品質の高い甘さは、厳しい管理から

衛生管理を徹底するとともに、製糖工程で使用される資材については、アレルギー、遺伝子組み換えなどのおそれのあるものは一切使用していません。また、ニーズに応じて製品の品質分析や微生物検査方法、製糖技術の改善に積極的に取り組んでいます。

3. 北の大地で育まれたホクレンの砂糖

ホクレンは、優良なてん菜種子の供給から、てん菜を原料とした砂糖の製造・販売まで一貫した事業を展開しています。北海道内に2つの製糖工場(斜里町、清水町)と種子工場(大空町)を有し、菓子や飲料の原料となる業務用や一般家庭用など、用途に合わせた各種製品を生産し、全国へ出荷しています。
皆さんも、北海道産100%の安心安全な砂糖を、さまざまな場面で使ってみてください。